二十四節季という季節の捉え方があります。1年を24に分けて、季節を味わう考え方です。日本には四季がありそれはそれで季節の移ろいが感じられよいところですが、昔のひとたちは季節をもっと細かく観察し、大切にしてきました。
その背景には、今のようにネットや映画などのエンターテインメントがなく、楽しむことと言えば季節のことぐらいだったのかもしれません。ですが、私たちも季節は同じようにいつもそばにあり、感じる心があれば24の季節をそれぞれ味わうことができるのです。
日本に生まれ、日本に暮らし、いまも変わらない季節があること。二十四節季は旧暦で、実際の季節とは少しずれたりしていますがそこもまた味。現代流に私たちが感じ、楽しめる二十四節季に大切にしたいことを書き綴ってみたいと思います。
冬|冬至
ひとつの季節は干支により節という区切りがあり、約15日間です。
約と書いたのはこれも節入り、という時間が細かく決まっていて(二十四節季は太陽の角度により導かれたもの)たとえば今年2023年であれば12月22日12時27分から1月6日5時48分までが冬至となります。そんな冬至にしてみたいことを2つ書いてみました。
1|風習を楽しむ
冬至といえば、柚子というイメージをお持ちのかたも多いでしょう。冬至は日照時間が一番短くなるタイミングで昔は電気などないので活動時間が短くなり、うちにこもりやすい時期でした。そのため鬱々としないよう強い香りを放つ柚子、それが太陽を彷彿させるという理由で邪気払いを行うようになりました。冬至と湯治をかけて、寒いこの時期に体を温めることを柚子湯で楽しむ習慣となったのです。
そのほかにも一陽来復、ということでここから日照時間が長くなることを祝福し太陽に似たものということで黄色のかぼちゃを食べたり、“ん”がつく食べ物を7つ食べることで運気をあげるという風習も生まれました。
無理して全部行う必要はありませんし、冬至は今日だけではありません。当時は1月6日まで。どこかでこの風習を楽しみながら味わって。
2|香りを楽しむ
気温が下がるこの時期は“寒い”という体感が一番に感じられますが、そのおかげで空気が凛と澄んでいます。朝や夜のひんやりとした空気を味わって。
またこの時期は、“香り”が揺蕩いやすいので好きな香りを新調してみても◎
アロマやキャンドル、お香などじっくりと時をかけて香る何かを暮らしに取り入れてみてもよりでしょう。
雑誌、Harper’s BAZAAR web で旧暦ビューティーDo&Don’tを書かせていただいております。
今回は師走~睦月。合わせてお読みいただけたらうれしいです。