二十四節季という季節の捉え方があります。1年を24に分けて、季節を味わう考え方です。日本には四季がありそれはそれで季節の移ろいが感じられよいところですが、昔のひとたちは季節をもっと細かく観察し、大切にしてきました。
その背景には、今のようにネットや映画などのエンターテインメントがなく、楽しむことと言えば季節のことぐらいだったのかもしれません。ですが、私たちも季節は同じようにいつもそばにあり、感じる心があれば24の季節をそれぞれ味わうことができるのです。
日本に生まれ、日本に暮らし、いまも変わらない季節があること。二十四節季は旧暦で、実際の季節とは少しずれたりしていますがそこもまた味。現代流に私たちが感じ、楽しめる二十四節季に大切にしたいことを書き綴ってみたいと思います。
秋|立秋
ひとつの季節は干支により節という区切りがあり、約15日間です。
約と書いたのはこれも節入り、という時間が細かく決まっていて(二十四節季は太陽の角度により導かれたもの)たとえば今年2023年であれば8月8日3時23分から8月23日18時00分までが立秋となります。そんな立秋に大切にしてみたいことを2つ書いてみました。
1|秋をイメージする
暦上、この立秋から秋が始まります。立、という漢字は物事のスタートを表していて各季節ごとに二十四節季では四季の区切りがあります。とはいえ、まだまだ気温は高く暑さの盛り。秋なんて微塵も感じられないかもしれませんが、このときに秋をイメージしておくと一年の後半に気の流れがよくなります。
体のことであれば夏の冷えは秋の肺につながるといわれています。この時期体を冷やしてしまうことで肺の機能を弱め、秋にせきや風邪となり症状がでたりします。暑い毎日ですが、実は冷たい飲み物やクーラー、薄着で巡りが悪くなっているもの。秋以降も元気でいられるよう温めることを意識してみて。
また外の空気がひんやりし過ごしやすい秋になるといよいよ一年の後半を感じられるとき。毎年この時期に焦ったり、そわそわしたりしませんか?今のうちから2023年にできること、やりたいことを整理して始めておくことをおススメします。秋にはもうスタートがきれていると安心感に包まれるはず。
そんな秋をむかえられるよう少し先の季節を想像してみてください。
2|五感を使って味わう
この立秋には月遅れ盆、お盆を迎えるところもあるでしょう。お盆は亡くなった方の御霊を迎え入れ癒し、また送り出す精神世界とつながるときです。8月13日から16日、今年は13日が癸卯の日という開運日、そして16日が新月と重なるご縁が深まりやすいタイミング。
不思議なお導きやサインを受け取るかたも少なくないでしょう。そのためには自分自身の心をひらき、五感を研ぎ澄ませ、感じる気持ちを大切にすることが必要になります。
日ごろの食事、見るもの、話すこと。感性を開花させ、すてきな時を過ごしてほしいと思います。
夏真っ盛り、気も流れやすいタイミングですが暦を知ると少し楽になりませんか?まだまだ先と思っている秋もきっとあっという間にやってきます。秋をイメージすること、また朝晩の風、虫の音など秋の入り口の気配を五感を使って感じ取ってみてはいかがでしょうか。