2022年年末から2、3月にかけてものすごく忙しかったとか、猛スピードで駆け抜けてきたかたも少なくないと思います。かと思えば、先月4月はなんだかのんびりと、スローな一か月だったかもしれません。
実は、この緩急の激しさが、まさに2023年四緑木星の温度感。となると5月は、スローというわけではなく徐々にスピードがあがっていく入口です。
そのなかで、5月前半から中旬にかけては陰陽のバランスがよい真ん中の状態にある、“中庸”というときを通ります。世間的には陰陽というと“陽”のほうがポジティブでいい感じと思われそうですが、東洋の考え方では実は陽だけに傾くことをあまり好みません。
目指すべきは、陽も陰も両方バランスよくあることのほうがいい気であると捉えるのです。
そんな中庸のタイミングで、注目したいのは十二直という暦注の“さだん”がいい塩梅で組み込まれていること。さだんとは、決める、定める、決断に一番よい暦なのです。十二直は約12日に一度、定期的にめぐってくるものではあるものの、今年はそのほかの暦との兼ね合いでうまく力を発揮できていない“さだんさん”でした。
この5月はこの“さだんさん、(いきなりのさん付け)”本気になります。はい、ここで決めて~!はい、またここ~!最後のここ!と、“決断”を念押ししてきます。またそれに加えてお月様も満月から新月へ、ゆらゆらという揺らぎから振り落としをかけてきて意外なほうが手の中に残る、なんていう展開もありそう。
定めると聞くと、男らしく“こっちだ!”と竹を割るようにバーンと決断できることを思い浮かべますが、実はそうではなくここまでの寄り道や、“苦手”とか“嫌だな”というゆらぎから、道がはっきり見えてくるもの。
一件ネガティブな想いから際立って、そして暦に導かれて自然と決まる、そんな一連の流れのなかでドラマがあるようです。
詳しくみていきましょう。
定まる一か月
前述した“さだんさん”ですが、約12日に一度巡るので(途中節入りで重複があるためリズムがすこしずれていくのです)同じものは1か月に3日ほどで5月もその通り。まずはこの日に印をつけてほしいと思います。5月2日、15日、27日です。この3日間がなにか物事を決めかかっているけれども、決まらないとか、迷っていること、ふわっとしていることに着実と示しをつけてくれます。
今年は2023年四緑木星中宮の一年。四緑木星があらわすのは「風」であり、軽さとふわっとした流れをひしひしと感じますし、自由や遊びが大切であるのは確かなのですが、その反面ここで地に足を付けることは今年後半にかけて非常に重要になっていきます。マイルストーン、布石とよく言ったりしますが、まさにその“石”を少しずつ置いて道を決めていきたいときなのです。
まず2日のさだんさんですが、まだ春土用そして八専中。二十八宿が“翼”なので、気を内側に集中させて地に足つけてというメッセージが色濃くでてきます。物事を俯瞰して、考えたり、書き出してみるとよいときでしょう。
次の15日は今月の“さだんさん”の主役です。自分自身の心と体のバランスを整えて、自然と見えてくるそんなタイミングです。ぜひこの前後は、時間にゆとりをもち、自分で決める、選択するという意識をもってみて。
最後の27日は、決めたことに集中できるように環境を“定めていく”日。あれもこれも、と気が散りやすい1年。ここからはエネルギーを本当に必要な方向へ使えるように、不要なものを整理をしてみてください。
こう書くと今月の“さだんさん”、流れが非常にいいことに気が付きませんか?このリズム、当たり前ではなくこんなにスムーズなことは稀です。ということは、ここで決めておこう、そんな暦の合図なのです。
今月定まりやすいこと
では、今月なにを定めるか?ですがもちろん決めたいこと、ずっと迷っていることがあるかたはぜひそちらを選んでほしいと思います。決めることもまだよくわからないとか、様々な選択肢があるというかたへ、この5月の得意分野についても書いておきたいと思います。
この5月は干支の“巳(み)”に気が集まります。5月6日の立夏より6月5日まで一か月、巳の月。そしてそのなかで巳と一番相性がいい己(つちのと)という気が組み合わさった己巳(つちのとみ)の日が5月11日にめぐるのです。
これまた非常にいい塩梅なのです。というのもその前日9日、10日は物事の始まり、スタートによい吉日である一粒万倍日が2日連続でめぐります。つまり11日むかい、9日、10日で準備をしていく流れが整えられています。
巳の日というとやはり金運・財運というほうに流れやすいのですが、今年、特に今月はそれにダイレクトにつながることというよりは、才能や芸事の上達を極めるほうに道が見つかりやすいときです。
上手くなりたいこと、上達したいことはありませんか?そしてその道の先に、目指したい世界はありませんか?稽古始めや学び始め、なども非常にいいタイミングです。その道の達人というのは、どんな人でしょうか?そんなことも想像していくと道が自然と定まっていくのかもしれません。
5月の開運行事
端午の節句
5月5日
5月5日は子どもの日ですが、五節句としての端午の節句。そして今年はもう一点、春土用の最終日として大切な役目をはたしてくれる1日です。もともと節句は邪気払いの日としての習わしがあります。端午の節句では、菖蒲湯に入ることがメジャーですがこれも香り高い菖蒲で身を清めるあらわれ。
2023年は春土用の最終日(ここを季節の分かれ目として節分と言います)であり、春にたまった疲れや邪気をしっかりと手放したいとき。重く不要になったエネルギーを次の夏にむけて、心と体を整えて。
お天気がよければ、神社仏閣に参拝もよいでしょう。今月は絵馬を書いて、心を定めることも開運アクションとなります。
そしてここでもう一つ、翌日6日は満月を迎えます。この満月は強烈な揺さぶりを楽しむお月様です。定める前に、“本当に?大丈夫??”とゆさゆさと。でもこれは2023年よくあるパターンでもあり、それでもなお、という心の定めが大切なのです。
5日を通過してしっかりと邪気払いをしたとしても、今後一ミリもブレないなんていうことはありえません。私たちは様々な感情が備わっている人間なのですから。まずは、揺れてもいい、とそれを心にとめて、揺らぐときはただ揺れている自分を大切にしてあげる、と決めておくことも重要なのです。
※昨年まで記載していたお月様のお話しはInstagramにて配信いたします
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いいときだな、と思います。爽やかな風が吹き、新緑にあふれる5月、揺れるときではあるものの「定める」ことを自然と促してくれる優しい暦なのです。暦をたよりにすてきな一か月をお過ごしくださいね。
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